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2007年5月26日 (土)

番外編 オランジェリーのモネ

Photo_68 週末を使ってパリまでモネを見に行ってきました。

去年新しく改装されたオランジェリー美術館です。

去年、2度ほど仕事でパリに行った時に見てこようと思ったのですが、いずれのときも中へ入るのに長い行列ができていて諦めたことがありました。

オープンして丁度1年、そろそろ空いた頃だろうと3度目の挑戦でした。

Photo_69 はっきりとは記憶にありませんが、かれこれ4年か5年間は改装工事をしていたオランジェリー美術館ですが、外観はそのままで中はまるっきり作り直されていました。

かつては中へ入るとまず2階に上がり、そこでアンドレ・ギヨームコレクションのルノアール、モジリアーニ、ルソー、ピカソなどを鑑賞したあとで1階に降りてモネの睡蓮を見ましたが、新しいオランジェリーは1階がルノアールなど、2階がモネの睡蓮と入れ替わっていました。

Photo_70 上の写真は1階のギャラリーで、この廊下の両側にルノアールやセザンヌが並んでいます。

壁はコンクリートうちっぱなしでとてもモダンな感じがします。

それと自然光をたくさん取り入れて明るい美術館になっていました。

この美術館で私が一番好きな絵はアンドレ・ドランのアルルカンとピエロという絵です。

Photo_71 大胆な構図の画面、ハッとするような色使い、道化師のはずの二人の悲しげな表情。

10年以上も前に始めてこの絵を見たときから忘れられない一枚になっていました。

数年ぶりに再開しても全く印象は変わらず、不思議な魅力を放ち続けていました。

この写真に映ったおじいさんもこの絵の魅力に引き込まれてしまったようですね。

Photo_72 さて、お目当てのモネの睡蓮です。楕円形の大きな部屋に4枚の横長の絵がはめられて見る人を睡蓮が取り囲みます。

そして同じ大きさの部屋が二つ並んでいますので、大きな睡蓮の絵は合計で8枚、横につなぐと90m以上の長さになるそうです。

晩年のモネ自身のアイディアで作られたこの大作。この二つの部屋もこの絵の為に作られたものです。

Photo_73 二つの楕円を合わせた形は無限大を示す記号。モネは睡蓮の中に無限に変化し続ける光を見ていたのだと思います。

描いても描いても描ききれない睡蓮と移ろいゆく光。無限大は挑戦し続けるモネの壮大な精神世界を現しているのかもしれません。

新しいオランジェリーではモネの睡蓮は2階の展示室にあり、天井は明り取りの大きな天窓になっています。

それは天井から差し込む光の変化で睡蓮もさまざま表情を見せることを狙った大改造だったのではないかと思います。

しかし、残念ながらその狙いは上手く行かなかったようです。モネがキャンバスに書き残した光は自然の光が差し込むと急に色あせ、輝きを失ってしまいます。

モネの描いた光は自然に光には勝てなかったのです。

私の大好きなモネ。絵の素晴らしさは普遍です。それは自然と競合するものではなく心の中の輝きとしていつまでも私の中にあります。

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この記事がアップされる頃はプラド美術館でベラスケスを見ていると思います。

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コメント

お久しぶりに拝見させてもらいました。

オランジェリー、素敵ですね。一昨年にパリに遊びに行った時には閉まっていて行けませんでした。一度是非見てみたいものです。

しかし、その時も我が社の英国駐在員と合流して観光しましたがお互い小さい子連れで、美術館周りなど大変な思いをしました。ヨーロッパは老後ゆっくりかみさんと2人で行く方が良い所かもしれませんね。

あとしばしの欧州ご滞在、ご満喫ください。

投稿: コテツ | 2007年6月 1日 (金) 12時46分

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